【事例紹介】工場の電気代削減と見直しのためにこれを知っておこう

【方法紹介】工場の電気代削減と見直しのためにこれを知っておこう

工場の運営にかかる毎月のコストの中でも、電気代は大きな割合を占めます。
工場の電気代が気になっている経営者の方もいらっしゃるかと思います。

特に、1日の稼働時間が長い工場があると、
ほんの少し工夫をしただけでも、大幅な電気代削減につながる事があります。

電気代の算出方法を理解して、どんな改善策が有効であるかを考えながら、
自社に最適な電気代削減方法を改めて考えてみましょう。

工場の電気代を削減するには?

工場の電気代を削減するには?

工場の電気代の算出方法をチェック

工場の電気代削減を行うにあたって、
まず知っておきたいのが電気代の算出方法です。

電力自由化の影響もあり、選べる電力会社やプランが増えましたが、
電気代の算出方法を理解することで、自社に合ったプランを選んだり、
効率的な節電方法を見つけたりすることができるようになります。

1ヶ月分の電気料金の計算方法

一般的な 1ヶ月分の電気料金の計算方法は、

基本料金+従量料金((電力量単価±燃料費調整費+再エネ賦課金)× 消費電力量(kWh))− 割引総額

となります。

消費電力量の計算方法

電気料金のうち、「従量料金」である消費電力量は

消費電力量(kWh)=消費電力(kW)× 時間(h)

で計算できます。

電力量(kWh)の単価が安ければ安いほどお得になるのは当然ですが、
契約プランによっては「時間帯によって単価が異なる」といったケースもあります。

そのため、「工場の電力消費量がピークとなるタイミング」と
「消費電力量の単価が安くなるタイミング」を揃えるように
契約プランを選ぶことも、電気代削減の重要なポイントです。

特に、電力会社によっては空調が必要となる夏季(7~9月)に
消費電力量の単価を高く設定している場合があるため、注意が必要です。

力率について

もうひとつ注目しておきたいのが「力率」です。

力率とは、供給された電気をどの程度の効率で使用できるかという割合のことで、
この力率によって電気代が割引あるいは割増されます。
(なお、一般家庭の電気料金算出には力率は含まれていません)

電力会社では一般に、力率85%を標準のラインで設定しており、
これを上回る場合には基本料金を割引して算出し、
下回る場合には割増にして算出するといった方法で、電気料金の適正化を図っています。

つまり、日頃から自社の電力消費量を把握し、工場のラインが止まる等のトラブルが発生しないよう
計画通りの稼働を行うことが理想の状態、ということです。

力率によって変動する基本料金の計算式

力率によって変動する基本料金の計算式は

基本料金 ×(1.85−力率)

で求められます。

例えば、月間の基本料金が100万円の契約で、力率85%で利用した場合、

100万円 ×(1.85−0.85)= 100万円

となり割引・割増額はなく、そのままの金額(100万円)が基本料金となります。

一方、力率90%で利用した場合、

100万円 ×(1.85−0.9)= 95万円

となり、力率85%のときと比べると5万円の違いが出ます。
反対に、力率80%で利用した場合、設定値を下回っていますから、

100万円 ×(1.85−0.8)= 105万円

となり、力率90%のときと比べると、月々10万円も増えてしまうのです。

年間で考えると120万円もの違いが出てきます。
この差はとても大きいのではないでしょうか。

対策を取り、力率の改善を目指すことで電気代削減につながるため、
力率を意識した節電対策を行うことが重要です。

電気代削減のアプローチを紹介!

電気代削減のアプローチを紹介!

電気代算出の計算式を理解したところで、
では、具体的にどういった対策を取ればよいのでしょうか?

「消費電力量あたりの単価が高い」ということがネックになっている場合には、
電力会社を切り替えるのもひとつの対策として挙げられます。

ほかにも、電気を使いすぎということが気になるのであれば、LED照明を使う、
省エネ設備を取り入れるなど、消費する電力を抑える方法が考えられるでしょう。

アプローチ1:電力会社の見直し

現在の料金体系自体が自社の利用とマッチしていない場合には、電力会社を見直してみましょう。
電力自由化の影響もあり、現在はさまざまな電力会社が参入しているため、
自社の利用スタイルに合わせた電力会社を選ぶことが出来ます。

また、複数の電力会社を一括で比較できるサイトもありますので、
そういったサービスを利用してみるのもおすすめです。

プランもそれぞれ特徴がありますので、どの時間帯や季節に自社の電力消費量が
ピークになるのかなどを考慮したうえで、電力会社を選びましょう。

環境に配慮した電気を使いたい、といったニーズに応える電力会社もあります。
エコスタイルでんきのREプランなど、再エネ電気調達に繋がる電力会社も検討してみてください。

アプローチ2:省エネ機器を導入

近年では、照明を始めさまざまな省エネ機器が販売されています。
省エネ機器を導入することは、環境にやさしいだけでなく節電にもつながりますので、
LED照明への切り替えなども検討してみてはいかがでしょうか?

LED照明は、蛍光灯と比較して50~70%ほど、白熱電球と比較すると80~90%も消費電力が小さいうえ、
発熱も少ないため空調面に影響を及ぼしにくいといったメリットもあります。

また、省エネ対象機器の中には、導入によって補助金が出るものもありますので、
対象か否かをチェックしておくのもおすすめです。

ただし、補助金を申し込む場合には申し込み期間や条件、審査などがありますのでご注意ください。

アプローチ3:空調の効率化

空調は電気の消費量が激しい分、上手に活用すれば大幅な節約になります。
特に夏場は、外気温と設定温度の温度差が激しければ消費電力が増えてしまい、
電気料金が高額になりやすいため、適切に調整することで大きな節電効果が見込めます。
設定温度を外気温に近づけるなど、設定の工夫で節電を目指しましょう。

ただし、あまりに無理な節約をすると、従業員の体調に影響が出たり、
安全性を確保できなくなったりすることもあるため、
送風機などを活用しながら快適な環境を保てるようにしましょう。

コスト面で余裕がある場合には、省エネ対応の空調に買い替えることも対策として考えられます。
また、工場の屋根に植物や太陽光発電パネルを載せることで、
室内の温度上昇抑制効果も期待できます。空調の調節が難しい場合には、
断熱効果のある窓ガラスや断熱塗料を使って、室内の温度上昇を抑えるといった対策もできます。

アプローチ4:機器のメンテナンス

メンテナンスには手間もお金もかかるため、後回しになりがちです。
しかし、機器のメンテナンスを行ことで稼働率を向上させ、
電気代あたりの効率の向上が期待できます。

特に、食品関係や油を扱う工場では、油汚れによって
機器の稼働率が下がっていることもありますので、定期的なメンテナンスが大切です。

アプローチ5:設備のインバータ化

インバータとは、モーターの回転数をコントロールする装置で、
ファンやポンプなどの細かな調整が可能となり、節電にも役立ちます。

必要最低限の電力で装置を稼働させることができるため、
省エネに役立つだけでなく、設備・機器の負荷軽減にもつながります。

デマンドコントロールも重要!

デマンドコントロールも重要!

デマンドとは?

「デマンド」は日本語に訳すと「需要」という意味ですが、
電力関係で「デマンド値」と用いる場合には、一般に「30分間の平均電力量」を指します。

電力会社は、30分に一度、日に48回計測される「デマンド値」をもとに
月々の基本料金を決定しています。

工場などの高圧契約の場合は、当月と過去11か月の中なかでの最大デマンド値をもとに
基本料金が計算されるため、一度高いデマンド値になってしまうと、
1年間はその高いデマンド値をもとに計算された基本料金を払わなければいけないことになります。

そのため、いかにデマンドをコントロールするかが鍵となり、
デマンド値をできるだけ抑制することが電気代削減につながります。

デマンドコントロールにはどんな方法がある?

デマンドコントロールには、管理者が監視して対応する方法(手動)と、
デマンドコントローラーを使用する方法(自動)の2パターンがあります。

必要となってくるのが、工場の電力消費が大きい時間を把握するための専用装置です。
装置によって可視化した電力消費の傾向から、対策を講じていきます。

例えば、午前中の電力消費が大きいならば、
「その時間帯にどういった機器を使っているのか」などを確認し、
ピンポイントの要因に対策することができます。

たとえば消費電力が高い機器があると分かった場合、使用方法を見直して、
一度に大量の電力を使わないようにすることでデマンド値を下げることが可能です。

一方、デマンドコントローラーの場合には、自動で機器を制御し、
デマンド値の上昇を抑えてくれます。

一般的にデマンドコントローラーは目標となるデマンド値を設定しておき、
あらかじめ設定した時間(毎時20分、50分など)に目標デマンド値を超えそうなら、
自動で出力を落としたり、電源を切ったりすることでデマンド値の上昇を抑えてくれます。

その性質から、ファンやエアコンなど出力が調整しやすいものには向いていますが、
単純な制御が難しい機器には対応していないことや、
あるいは故障を引き起こす可能性があることには注意しなければいけません。

他にも、自家発電をしてデマンドコントロールするのも手段のひとつ。
太陽光発電の場合、主に日中に発電するため、日中の電気代が高い場合には
デマンドのピークを引き下げることが期待できます。

ピークの時間帯が夜間や日照の弱い時間の場合でも、蓄電池を併用することで
貯めた電気を電力消費が大きい時間に使用してピークを下げることができます。

加えて、自家発電の場合は再生可能エネルギーを使うことにもなりますので、
環境を意識した企業としてアピールすることもでき、節電以外にも役立ちます。

デマンドコントロールで効率的な電気代削減を

空調調節や省エネ機器の導入など、電気代削減にもさまざまな方法があります。
デマンドコントロールも基本料金を下げるのに役立つため、積極的に行っていきたいところです。

デマンドコントロールや力率改善などに取り組んで、上手に電気料金を削減してみませんか?

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