工場や製造業のコストダウン方法は?今日から使える削減アイデア

工場や製造業のコストダウン方法は?今日から使える削減アイデア

  • 最終更新日:2019年8月27日

コストダウンがなかなか進まずに困っていませんか?

工場や製造業のコストダウン方法について、光熱費や通信費、
交通費、消耗品費などの削減方法を中心に、一般企業や家庭でも使えるアイデアをご紹介していきます。

削減できそうなコストはどれ?

一口にコストダウン、コスト削減といっても、
なにから取り掛かればよいのか分からない場合が多いと思います。

ここでは、コストを「削減しにくいコスト」と「削減しやすいコスト」に分けてご紹介していきます。

削減しにくいコスト

まず、削減しにくいコストとして、「仕入原価」、「人件費」、
「賃料」、「研究開発費」、「税金」などを挙げることができます。

仕入れ原価

商品や材料の仕入原価は、取引先との交渉によって決まりますので、
なかなか自社の都合で削減することは難しいものが大半かと思います。

人件費

人件費を削減する手段として、賃金削減、もしくは解雇(いわゆるリストラ)があります。
しかし、短期的には確かにコストダウンに繋がりますが、
結果的に会社の人的資源やモチベーションを減らしてしまうことになりますので、
長期的に見ると、削減メリットよりもマイナス効果が大きくなるおそれがあります。

賃料

会社や事務所の賃貸料金も、自社の都合で削減することは難しい部類にあたります。
不可能ではありませんが、建物の所有者との関係性も考慮する必要があります。

研究開発費

研究開発費は、企業としてよりよい商品やサービスを生み出すために必要な経費です。
そのため、この費用を減らすと、将来的な生産性や業務成績に
マイナスの影響を与えかねないため、これもあまり推奨はできません。

税金

税金は支払う義務のあるものです。
適切に優遇税制等を活用した節税程度であれば問題ありませんが、脱税になってしまえば犯罪です。
もし脱税のおそれを疑われ、税務調査が入ってしまうような状況になれば、
社会的な信用を一気に失ってしまいますので、税金対策は税理士としっかり相談して行いましょう。

削減しやすいコスト

次に、ぜひ削減したほうがよい削減しやすいコストとして、
「光熱費」、「通信費」、「交通費」、「消耗品費」をご紹介します。

光熱費

削減しやすいコストのなかで、まず挙げたいのは「光熱費」です。
企業における光熱費は、主に大部分を占める電気代のことを指しますが、
電気代は、工夫次第で大幅に削減することも可能です。

企業の「コスト削減」を考えるのであれば、まずはこの光熱費の削減に着手するとよいでしょう。

通信費

次に削減しやすいコストに通信費があります。
通信費とは、会社のインターネット回線、企業で契約している携帯電話・スマートフォンも含まれます。
これらの通信費も、工夫次第で削減する余地がかなりあるでしょう。

交通費

日常的に必要となる交通費も、削減しやすいコストのひとつです。
毎日の通勤費用だけでなく、取引先等への移動にかかる費用や、
営業車のガソリン代、タクシー費用なども当てはまります。

消耗品費

最後に消耗品費です。消耗品費とは、ボールペンや印刷用紙など、
日々使用して消耗していく物にかかる費用のことです。
これらの費用も、社員一人ひとりが意識するだけでも削減することが可能です。

コストダウンのためのアイデア

コストダウンのためのアイデア

削減しやすいコストに「光熱費」、「通信費」、「交通費」、「消耗品費」の
4つを挙げましたが、会社として工夫が出来るところでいえば、
「交通費」を除いた3つになってくるかと思います。

そこで、「光熱費」、「通信費」、「消耗品費」の3つについて、
より具体的なコストダウンのためのアイデアを見ていきましょう。

参考として、今年に削減の取り組みを始めた場合に、
3年後や10年後にどの程度の経費削減効果が見込めるかも(可能なものについては)算出しています。

照明をLEDに変更する(光熱費の削減)

光熱費を削減する方法として、もっとも着手しやすいのが、照明をLEDに変えることです。
照明は電気代の約3割を占めるとも言われています。

従来の「直管蛍光灯」と「直管形LEDランプ」の消費電力を比べた場合、
「直管蛍光灯」は約40W(=0.04kW)、直管形LEDランプは約15W(=0.015kW)程度のものが主流です。

この条件で年間245日(年間休日120日として計算)、
1日あたり10時間点灯、照明の本数100本の場合で電気代を比較してみましょう。

以下、本ページでの試算は、注釈のないものは「電気料金単価:27円/kWh」で計算いたします。
(※電気料金単価:27円/kwhは、全国家庭電気製品公正取引協議会の新電気料金目安単価 に基づきます)

●1年間の電気代を比較

・【交換前】直管蛍光灯:約26万4,600円
 (0.04(kW)×10時間(h)×電気料金単価(円/kWh)×100(本)×245(日)×1(年))
・【交換後】直管形LEDランプ:約9万9,225円
 (0.015(kW)×10時間(h)×電気料金単価(円/kWh)×100(本)×245(日)×1(年))
⇒ 1年で約「16万5,375円」電気代の違いが発生!

●3年間の電気代を比較

・【交換前】直管蛍光灯:約79万3,800円
・【交換後】直管形LEDランプ:約29万7,675円
⇒ 3年で約「49万6,125円」電気代の違いが発生!

●10年間の電気代を比較

・【交換前】直管蛍光灯:約264万6,000円
・【交換後】直管形LEDランプ:約99万2,250円
⇒ 10年で約「165万3,750円」電気代の違いが発生!

という計算になります。

ただし、LEDにする場合は購入費用も考えなければいけません。
今回のケースで考えると、例えば「直管形LEDランプ」を100本購入する場合、

・直管形LEDランプ(1本):792円(税込)
・直管形LEDランプ(100本):7万9,200円(税込)

これだけ購入費用がかかりますので、この費用を回収できる期間を、導入判断の目安にするのもひとつです。

※2019年3月11日時点でのインターネット通販サイトでの最安値を基準に計算しています。

直管形LEDランプは、直管蛍光灯と比べると倍以上の価格のものも多いですが、
一般には蛍光灯よりも寿命が長く、一度設置してしまえば約8~10年はもちます。
参考:LED照明推進協議会「LEDの寿命」解説

一方、蛍光灯の寿命は3~5年程度(一日6時間点灯の場合。約6,000~12,000時間で寿命)と言われており、
蛍光灯の購入費用である約3万円程度が(直管蛍光灯1本あたり税込300円×100本で計算した場合)、
3~5年毎に発生することに加え、さらに交換のための手間(人件費)が必要となります。

以上のことから、購入費用を入れたトータル費用で考えても、
蛍光灯よりもLEDランプのほうがコスト面でのメリットが大きいことが伺えます。

※ただし、安全面の配慮が必要なので、単純に付け替えるだけでなく専門の業者に確認・相談することが望ましいです。

エアコンを省エネ機種へ変更する(光熱費・消耗品費の削減)

もしオフィスや工場のエアコンが古い場合、
最新機種へ買い替えることで大幅な電気代の削減につながるでしょう。
古いエアコンは、電力消費の効率が悪いため、電気代が高い場合がほとんどです。

「15年程度前のエアコンから最新機種へ変更した場合」では非常に効果が高く、
当時と比べて今では消費電力が2/3以下になっているものも少なくありません。

より具体的には、メーカーの発表する「期間消費電力」でも比較することができます。
「期間消費電力」とは、エアコンが稼働する季節の利用に注目して算出する年間の消費電力で、
(社)日本冷凍工業規格(JRA4046-2004:ルームエアコンディショナの期間消費電力量算出基準)に基づき、
一定の条件のもとに運転した目安の値になります。

外気温度: 東京をモデルとしています。
設定室内温度: 冷房時27℃/暖房時20℃
期間: 冷房期間5月23日~10月4日
暖房期間11月8日~4月16日
使用時間: 6:00~24:00の18時間
住宅: JIS C 9612による平均的な木造住宅(南向)
部屋の広さ: 機種に見合った広さの部屋(下記参照)
冷房能力(kW) 畳数(畳)
~2.2 6
2.5 8
2.8 10
~3.6 12
~4.5 14
5.0 16
6.3 20
7.1 23

上記の表を理解する必要はありませんが、「期間消費電力」に注目することで、
おおよその年間の電気代を算出することができます。

15年前のモデルの期間消費電力1,000kWhのエアコンから、
最近発売された期間消費電力600kWhのエアコンに買い替えた場合、
1台あたり年間約400kWh以上、年間で1万800円の電気代削減が期待できます。

15年前の機種から最新エアコンへ変更した場合に削減できる電気代

・1年で1万800円の削減/1台あたり
・3年で3万2,400円の削減/1台あたり
・10年で10万8,000円の削減/1台あたり

長く使えば使うほど「早めに交換して良かった」と感じるメリットが得られると思います。

※電気代削減額はあくまでも目安です。エアコンの使用状況や変更後の機種などにより電気料金は変化します。
なお、処分費用や設置工事費用は含んでおらず、また電気料金の変動も含めておりません。

設備機器をインバータ化する(光熱費の削減)

工場や製造施設などの場合、設備をインバータ化することで、かなりのコストダウンが期待できます。

インバータとは、交流モータに供給する電力の周波数を変化させる装置のことで、
インバータ化によって不必要な電力を大幅に削減することができます。

ここで、工場の場合において「1kWhとは年間でいくらなのか」を考えておきましょう。

電気料金単価を15円(東京電力にて「特別高圧電力A」契約の場合)、稼働時間を20時間として考えると、
1kWhあたりの年間電気代は、以下のような計算式でコストを求められます。

1kWhあたりの電気代(電気料金単価15円の場合)

・15円/kWh×20時間=300円(1kWhあたりの1日の電気代)
・300円/日×22日=6,600円(1kWhあたりの1ヶ月の電気代)
・6,600円/月×12ヶ月=7万9,200円(1kWhあたりの1年の電気代)

つまり、インバータ化によって消費電力量を削減できれば、1kWhを削減するごとに、
1年で7万9,200円、3年で23万7,600 円、10年で79万2,000円のコストダウンにつなげることができます。

電力会社やガス会社の見直し(光熱費の削減)

最近になり、電力自由化やガス自由化によって、
契約する電気会社やガス会社を自由に選べるようになりました。

これにより電気やガスの価格競争が起こることが期待されています。
この機会に、契約中の電気会社やガス会社を見直すだけでも、
光熱費の削減になげることができる可能性があります。

インターネットや携帯の契約プランを見直す(通信費の削減)

インターネットや携帯電話の契約プランも、無駄がないか見直してみましょう。
契約キャリアがバラバラな場合、同じキャリアに統一することで割引を受けることや、
格安SIM(MVNO)へ変更することでコスト削減につなげることも可能です。

WEB会議(テレビ会議)を行って交通費を削減(交通費の削減)

「WEB会議(テレビ会議)」は、パソコンや専用機器に搭載されたカメラを利用して、
相手の顔をモニターに写しながら、離れた場所でもリアルタイムに会議を行うツールです。
短時間の会議のためだけに出張する場合、この「WEB会議」を利用することで、
交通費を大きく削減することができるでしょう。

ITツールを活用して仕事を効率化(光熱費、消耗品費、人件費の削減)

ITツールを活用して業務の効率化を図ることで残業が減り、
光熱費、消耗品費、人件費の削減につなげることができます。

カーシェアリングを利用する(交通費の削減)

社用車は便利ですが、維持費や保険代、ガソリン代などのコストがかかってしまいます。
あまり車に乗らないのであれば、カーシェアリングサービスを利用するのも、
コスト削減のための1つの手段です。

ペーパーレス化で印刷コストを削減(消耗品費の削減)

ペーパーレス化を推進することで、印刷用紙や保存ファイルなどの消耗品費を削減することができます。
また、印刷機(複合機)をレンタルしている場合、
印刷の機会をへらすことで印刷機の契約を減らしコスト削減につなげられる可能性があるほか、
保存ファイルを格納するスペースも削減できる可能性もあります。

自家消費型太陽光発電で電気代を大幅削減可能!?

自家消費型太陽光発電で電気代を大幅削減可能!?

自社工場の屋根や壁、空き地などに「自家消費型太陽光発電」を設置することで、
電気代の大幅な削減につながることをご存知でしょうか?
自家消費型太陽光発電は、太陽光発電で創った電気を売電ではなく自社で消費することを指します。

電力会社から購入している電気の料金は年々上がる傾向が見えていますが、
この「自家消費型太陽光発電」を導入することで、自家発電した分だけ購入電力を減らすことができます。
「自家消費型太陽光発電」について詳しくは、「太陽でんき®」までお問い合わせください。

>> 再生可能エネルギー調達となる自家消費型 太陽光発電「太陽でんき®」

まとめ

企業や工場で削減しやすいコストは「光熱費」、「通信費」、「交通費」、「消耗品費」などがあります。
コスト削減の具体的な方法としては、「照明をLEDに変更する」、「エアコンを省エネ機種へ変更する」、
「設備機器をインバータ化する」といった方法が効果的です。

また、「自家消費型太陽光発電」を導入することで、
初期費用はかかりますが、電気代を大幅に節約することが可能となります。

しかし、どんなに有効なコストダウン対策があっても、実行しなくては意味がありません。
今始めておけば、10年後に100万円以上のコストダウンとなる対策も多くあります。
まずはご自身の会社で手を付けやすいところから実行していくのが、コストダウンへの第一歩です。