再生可能エネルギー賦課金(再エネ賦課金)とは?いつまで続く?推移予想や削減対策

再生可能エネルギー賦課金(再エネ賦課金)とは?いつまで続く?推移予想や削減対策

「電気代の請求書に含まれている“再エネ賦課金”って何? 意外に高い!」と思ったことはありませんか?

ここでは、再エネ賦課金の内容や2019年の単価、これまでの推移や将来的、対策などについても解説し、
また再生可能エネルギー賦課金への有効な対策となる「自家消費型太陽光発電システム」もご紹介します。

そもそも、再エネ賦課金とは?

そもそも、再エネ賦課金とは?

電気料金を気にされている方なら名前は聞いたことがあるかもしれませんが、
「再エネ賦課金」について、成り立ちや価格の決まり方などを詳しくご存知でしょうか。

再エネ賦課金は、正式名称を「再生可能エネルギー賦課金(ふかきん)」と言い、
毎月の電気代に「再エネ発電賦課金等」といった名前で加算されています。

FIT(固定価格買取制度)と再エネ賦課金の関係

「再エネ賦課金」は、太陽光発電の売電価格を決定しているFIT(固定価格買取制度)と
深いかかわりがあります。

太陽光発電は、FIT(固定価格買取制度)によって高い売電価格が設定され、
それにより一般住宅などへの普及が進んだ背景があります。

しかし、その高額な売電価格は、電力会社が負担するわけではなく、
国民全体が「再エネ賦課金」という形で負担をしています

再エネ賦課金と太陽光付加金の違い

再エネ賦課金は、もともと「太陽光発電促進付加金(太陽光発電サーチャージ)」という名称でしたが、
2012年のFIT(固定価格買取制度)の法改正から、
現在の「再生可能エネルギー賦課金」へと名称が変更されました。

なぜなら、2012年より以前の「太陽光発電促進付加金」だった時代は、
まだ太陽光発電以外の再生可能エネルギーがほとんど普及していなかったため、
「太陽光発電」に限定した名称でも問題ありませんでした。

ところが、2012年の段階になると、太陽光発電のほかに
風力発電やバイオマス発電などの再生可能エネルギーも普及しはじめていたため、
「再生可能エネルギー賦課金」という名称に変更されたのです。

2019年の再エネ賦課金の1kWあたりの単価

再エネ賦課金は、毎年「電気使用量1kWあたり◯円」という形で料金が決められ、
その価格が1年間変わりません。

なお、2019年5月以降の再エネ賦課金の単価は「2.95円/kWh」となっています。

標準家庭の再エネ賦課金は1,000円超

3人家族の標準家庭の電力使用量を370kWhとした場合、
2019年5月以降の再エネ賦課金負担は「1,091円」となり、1,000円を超えてしまいます。

1人暮らしの場合や、5人家族以上の世帯の場合なども見てみましょう。

2019年5月以降の再エネ賦課金の世帯別負担額

1人暮らし(185kWh) 545円
2人世帯(320kWh) 944円
3人世帯(370kWh) 1,091円
4人世帯(400kWh) 1,180円
5人世帯(450kWh) 1,327円
6人世帯(560kWh) 1,652円

ご覧の通り、再エネ賦課金の負担は電気の使用量に比例して増加するため、
世帯人数が多くなるほど再エネ賦課金、負担も大きくなる傾向にあります。

そしてこれは、個人・法人に関わらず、電力の使用量に応じて支払う必要があるため、
一般家庭と比べて非常に多量の電気を使う法人の場合、その負担額はとても大きなものです。

これまでの再エネ賦課金の推移

これまでの再エネ賦課金の推移

上記の項目で、再エネ賦課金の単価は毎年決められているとご説明しました。
ここでは、これまでの再エネ賦課金の推移についてご紹介していきます。

再エネ賦課金の推移

2012年 0.22円/kWh
2013年 0.35円/kWh
2014年 0.75円/kWh
2015年 1.58円/kWh
2016年 2.25円/kWh
2017年 2.64円/kWh
2018年 2.90円/kWh
2019年 2.95円/kWh

ご覧の通り、再エネ賦課金は2012年からスタートした当初、賦課金額が少なかったのは、
まだ太陽光発電などの再生可能エネルギーがあまり普及していなかったためです。

2012年~2015年にかけて、特別優遇期間が設けられた10kW以上の
産業用太陽光発電が爆発的に増え、多くの太陽光発電によって創られた電気を
各電力会社が買い取ることになり、それにともなって2016年以降の再エネ賦課金も
大きく値上がりする結果となりました。

再エネ賦課金は消費税込み

再エネ賦課金には消費税が含まれています。
2019年の再エネ賦課金「2.95円/kWh」であれば、その8%である約0.24円が消費税分となります。

ちなみに、その他の基本料金や電力量料金、
燃料費調整額などの電気料金もすべて消費税を含む額となっているため、
もし今後、増税などがあった場合には、それにともなって料金が高くなる可能性があります

再エネ賦課金はいつまで続くの?

前述の項目でも説明したとおり、再エネ賦課金はFIT(固定価格買取制度)と密接に関わりのある制度です。
そのため、少なくともFIT(固定価格買取制度)が終了するまでは継続されると予想できます。

なお、2013年に環境省が独自に今後の再エネ賦課金の推移を推計した
「平成25年度2050年再生可能エネルギー等分散型エネルギー普及可能性検証検討報告書」によると、
再エネ賦課金は2030年をピークに値下がりに転じ、2048年頃にやっと0円になる試算を出しています。

平成25年度2050年再生可能エネルギー等分散型エネルギー普及可能性検証検討報告書

ただし、こちらの推計は、FIT(固定価格買取制度)が少なくとも2030年までは継続することを
前提としたものであり、2030年時点の賦課金単価が「2.95円」と予測されていますが、
現実には2019年で2.95円に達してしまっており、現実の推移とは少し乖離が見られます。(参考:環境省

再エネ賦課金が値下がりする理由

再エネ賦課金が、今後2030年あたりをピークに値下がりする理由として、
FIT(固定価格買取制度)期間の終了が挙げられます。

FITによる固定価格での電力買取は、10kW未満の家庭用太陽光発電で10年、
10kW以上の産業用太陽光発電で20年と定められています。

はじめにFIT期間が切れるのは2019年で、2009年に太陽光発電を設置した人が対象となります。
こうしたFIT期間満了が続々と起こるため、正確な時期は定かではありませんが、
将来的に再エネ賦課金は0円になるとが予想されます。

電力中央研究所のディスカッション資料によると、環境省の見通しよりもまだ高騰が続くと予想され、
2032年度には最大4.72円にまでなる可能性まであるとしています。(参考:電力中央研究所

再エネ賦課金の対策は自家消費型太陽光発電?!

再エネ賦課金の対策は自家消費型太陽光発電?!

「将来的には再エネ賦課金は無くなる」とは言っても、まだまだ先の話です。
どんなに地道に節電をしても、当面は再エネ賦課金は毎年値上がりし、経営を圧迫していきます。

一般家庭では家計に対してのインパクトは小さいですが、
多くの企業にとっては電気代は悩ましい経費であり、その経費を減らすことができたらそのまま利益を増やすことができます

この再エネ賦課金に対する有効な対策として「自家消費型太陽光発電」があります。

「自家消費型太陽光発電」で電気を創る

太陽光発電は、自社の屋根や敷地、あるいは土地を購入して太陽光パネルを設置して、
FIT(固定価格買取制度)に基づいて長期間、売電収入を得るというイメージが強いかと思います。

一方で、「自家消費型太陽光発電」は、屋根に太陽光パネルを設置するまでは一緒ですが、
発電した電気は売るのではなく自社で優先的に消費します。

この「自家消費型太陽光発電」により、電力会社からの買電を減らすことができますので、
結果的に「再エネ賦課金」の金額も抑えることが可能となります。
「自家消費型太陽光発電」はFIT(固定価格買取制度)ではないため国民全体への負担もありませんし、
電気の自給自足、地産地消という環境経営につながります。

また、太陽光発電と一緒に蓄電池を導入することで、
業務時間外や休業日などに発電した電力を、業務時間で消費するということもできるため、
よりエネルギーの自給自足に近づくことも可能です。

まとめ

FIT(固定価格買取制度)と密接な関係にある「再エネ賦課金」は、
太陽光発電の売電価格を国民全体で負担するというものです。

2019年5月以降の再エネ賦課金の単価は、「2.95円/kWh」に決定しています。
この単価は1kWhごとの金額ですので、実際はこの単価に電気使用量を乗じた金額が、
再エネ賦課金として電気代の請求書に記載されます。

再エネ賦課金は、今後2030年をピークにして、2048年頃には0円になると環境省が予測していますが、
現時点で既に当初予測より高い金額になっており、将来どうなるか正確なところはまだ分かりません。

いずれ終了するにしても、再エネ賦課金の負担を減らしたい場合には、
「自家消費型太陽光発電」を設置して電力会社からの購入電力量を削減する方法が有効です

※記載内容は掲載当時のものであり、変更されている場合がございます。