「低炭素化」から「脱炭素化」へ!脱炭素経営の実現に必要なこと

「低炭素化」から「脱炭素化」へ!脱炭素経営の実現に必要なこと

  • 最終更新日:2019年11月8日

今、世界の流れが「低炭素化」から「脱炭素化」へ向かっていることをご存知ですか?
世界のトレンドに遅れないためにも、「脱炭素経営」に向けて
何をすればよいのかを確認しておきましょう。

世界の流れは「低炭素化」から「脱炭素化」へ

世界の流れが「低炭素化」から「脱炭素化」へ向かい始めたきかっけは、
2015年12月に開かれた気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で
採択された「パリ協定」です。

「パリ協定」では、世界の平均気温の上昇を
産業革命前の1.5~2℃までに抑えることを目標にしており、
発展途上国も含めて190以上の国と地域が参加しています。

パリ協定に参加している国々には、温室効果ガスの削減に向けた「削減目標」を設定し、
目標達成に向けて取り組むことが義務付けられています。

気温上昇を1.5~2℃までに抑えるのは「低炭素化」では不可能

これまでは温室効果ガスの排出量を削減する「低炭素化」が主流でしたが、
それでは「世界の平均気温の上昇を1.5~2℃までに抑える」という目標を達成できません。

そのため、世界的な流れとして、温室効果ガスの排出量ゼロを目指す
脱炭素化」に向かい始めたのです。

国ごとに異なる温室効果ガスの削減目標

国ごとに異なる温室効果ガスの削減目標

「パリ協定」により提出が義務付けられている温室効果ガスの削減目標は、国ごとに異なります。
ここでは、日本やヨーロッパ(EU)、中国などの削減目標と、
達成に向けた具体的な動きを見ていきましょう。

中国の削減目標は60~65%

世界最大の二酸化炭素(CO2)排出国である中国の削減目標は、

  • 2030年までにCO2排出量を減少に転じさせる。
    また、より早期にCO2排出量がピークを迎えて減少に転じるように、最大限の努力を行う。
  • 2030年までにGDP(国内総生産)あたりのCO2排出量を2005年対比「60~65%」削減する。
  • 2030年までに、一次エネルギー(自然由来のエネルギー)消費に占める
    再生可能エネルギーなどの非化石燃料エネルギーの割合を20%に増加させる。
  • 2030年までに、2005年と比較して、森林備蓄容量を約45億立方メートル増やす。

というものです。

こうした目標の達成のために、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの普及や、
深刻な大気汚染の解消などに向けた取り組みを行っています。

ヨーロッパ(EU)の削減目標は40%

ヨーロッパ(EU)の削減目標は、
「2030年までに1990年と比べて、温室効果ガス排出量を国内で少なくとも40%削減する」
というものです。

アメリカは2017年にパリ協定を離脱

アメリカは、「2025年までに、2005年と比べて温室効果ガス排出量を26~28%削減する」という
目標を掲げていましたが、2017年にパリ協定からの離脱を表明しています。

日本の削減目標は26%

日本は、「2030年までに、2013年と比べて温室効果ガス排出量を26%削減する」
という目標を掲げています。

この目標を達成するために、政府は「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」の改正や
「地球温暖化対策計画」を策定し、政府や事業者、国民が一丸となって
温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいます。

企業にも求められる「脱炭素経営」

企業にも求められる「脱炭素経営」

現在、上述した温室効果ガス排出量の削減目標を達成するために、
政府だけでなく企業にも「脱炭素経営」が求められる時代になっています。

その実現のために有効な、「SBTイニシアチブ」や「RE100」といった取り組みをご紹介していきます。

SBTイニシアチブ

SBTとは、「Science-based Targets」の略称で、
日本語に訳すと「科学的根拠に基づく目標」という意味になります。

SBTイニシアチブは、「世界の平均気温の上昇を2℃未満に抑える」という目標達成のために、
企業に対して科学的な知見に基づいた削減目標を設定するよう求めるイニシアチブで、
2014年9月にWWF、CDP、UNGC(国連グローバル・コンパクト)、
WRI(世界資源研究所)によって共同で設立されました。

2018年6月14日時点でSBTイニシアチブに加盟している日本企業は20社で、
アメリカに次ぐ第2位となっています。

トヨタ自動車や日産自動車などの自動車業界をはじめ、ソニーなどの電気機器業界、
食料品や医薬品、建設業など、様々な業種の企業が参加に乗り出しています。

今後さらにSBTイニシアチブへの加盟企業を増やしていくために、
日本政府やWWFも様々な支援を積極的に行っています。

SBTイニシアチブへ加盟することで、「脱炭素経営」へ向けて大きく前進することができるでしょう

RE100

RE100とは、「Renewable Energy 100%」の頭文字を取ったもので、
企業の事業運営を2050年までに100%再生可能エネルギーでまかなうこと」を
目標として定めている国際イニシアチブです。

RE100に参加するためには、「事業電力を100%再生可能エネルギーにする」と宣言することに加え、
毎年進捗を報告する必要があります。再生可能エネルギーにも色々ありますが、
太陽でんき®のような「自家消費型太陽光発電」が代表的な取り組み方法です。

RE100について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

RE100とは? 内容や加盟方法、日本企業の現状など

その他の「脱炭素経営」を推進する取り組み

「脱炭素経営」を間接的・直接的に推進する取り組みやイニシアチブは他にもあります。
たとえば、自社の組織活動が社会に与える影響に責任を持つ「CSR活動」や、
環境経営を後押しする「エコアクション21」、将来の世代の暮らしを持続可能な形で
改善することを目指す「SDGs」などがその一例です。

こうした「脱炭素経営」を後押しする取り組みに欠かせないのが
再生可能エネルギーである太陽光を活用した「自家消費型太陽光発電」です。
次の項目では、自家消費型太陽光発電について詳しく触れていきます。

自家消費型太陽光発電なら「脱炭素経営」の手助けに

自家消費型太陽光発電なら「脱炭素経営」の手助けに

「脱炭素経営」を実現するためには、二酸化炭素を排出しない
自家消費型太陽光発電」がおすすめです。

上記で紹介したSBTイニシアチブやRE100などの中にも、
「自家消費型太陽光発電」を設置することで
参加条件の一部を満たせるものがいくつもあります。

「自家消費型太陽光発電」なら補助金等が支給される

また、「自家消費型太陽光発電」を設置することで、
補助金や税制優遇を受けることができる制度も存在します。

再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業

「再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業」は、
太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの発電設備や蓄電池を対象とした制度で、
設備費用や工事費用などに対して補助金が交付されます。

対象となる事業者は地方公共団体、非営利団体、民間事業者および
青色申告を行っている個人事業主となっています。

2019年度の応募はすでに締め切られていますが、
来年度以降も継続する可能性が高いので、注目しておくと良いでしょう。

補助金を活用した導入コストの削減について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

補助金を活用した自家消費型太陽光発電の導入

中小企業等経営強化法

「中小企業等経営強化法」は、中小企業の生産性向上などを目的とした制度です。
対象となる中小企業等に当てはまる場合には、「自家消費型太陽光発電」を設置して、
「経営力向上計画」を提出し認定を受けることで、法人税・所得税において、導入設備の100%即時償却
または10%の税額控除(資本金3000万円超1億円以下の法人の場合7%)が受けられるという制度です。

こちらの制度は直接的な補助金ではありませんが、税制優遇を受けることで節税につながり、
さらなる設備投資などを後押ししてくれる制度となっています。

中小企業等経営強化法について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

[2019年版] 太陽光発電の節税対策とは?中小企業等経営強化法を詳しく解説

[2019年版]「中小企業等経営強化法」で、自家消費型太陽光発電も補助金が受けられる!

電気代も節約可能

自家消費型太陽光発電を導入するメリットとして、
企業の電気代を節約できるという点も挙げられます。

自家消費型太陽光発電を導入し、つくった電気を自社内で消費することで、
電力会社からの電気の購入を削減でき、これにより電気代の節約が可能になります。

自家消費型太陽光発電について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

自家消費型太陽光発電で、電気代はどれくらい下がる?

まとめ

「低炭素化」から「脱炭素化」へ向かう世界の流れは、
パリ協定をきっかけに、ようやく本格的になってきたと言えるでしょう。

この流れを止めないためには、各国が自分たちで定めた
温室効果ガス排出量の削減目標に向かって、努力を続けるしかありません。

日本でも、「2030年までに、2013年と比べて温室効果ガス排出量を26%削減する」という
目標を達成するために、企業に対して温室効果ガス排出量の削減が求められています。

こうした中、SBTイニシアチブやRE100などに参加することで、
効果的に脱炭素経営を実現していくことができるでしょう。

それだけでなく、企業価値の向上や、「自家消費型太陽光発電」の設置によって
補助金や税制優遇を受けることも可能です。

地球温暖化が進むなか、自然豊かな地球を未来に残していくために、
ひとつでも多くの企業が脱炭素経営に参加することが今望まれています