太陽光発電の導入コスト低減に期待!導入のハードルはどんどん低くなる

太陽光発電の導入コスト低減に期待!導入のハードルはどんどん低くなる

  • 最終更新日:2020年2月28日

太陽光発電の課題として挙げられるのが、コストの低減。
なぜなら、太陽光発電投資は初期費用が掛かるため、手が出しにくいという欠点があるからです。
しかし、現在はさまざまな国や機関によってコスト低減が図られており、今後も期待されています。

太陽光発電の課題は「コスト低減」

太陽光発電は自宅やオフィスの屋根、遊休地などを利用して、誰でも行える発電方法です。
エネルギー源は太陽光のため、導入しやすいシステムではありますが、問題点がひとつ。

それがコストの問題です。
近年は導入コストも徐々に下がっていますが、さらなる低減が求められています。

年代別での太陽光発電コスト低減

日本で売電が始まったのは、2009年。
その後は電力会社が個々の発電所と契約し、自主買取が行われていました。

経済産業省の作成した資料(エネルギー白書2013)によると、
1993年度太陽光発電のシステム単価は1kWあたりおよそ370万円。

この頃はまだ普及にはいたっておらず、太陽光発電は手の届かない存在でした。

しかし、再生可能エネルギーの固定価格買取制度が開始される前年(2011年)には、
なんと53万円/kWになりました。およそ10年かけて大幅なコスト低減が叶ったことや、
固定価格買取制度が導入されたことなどが理由となり、
太陽光発電の導入量も右肩上がりになっています。

(参考資料:資源エネルギー庁「平成24年度エネルギーに関する年次報告 第2部 エネルギー動向①」p128 グラフより)

2017年のシステム費用の平均は非住宅用の場合、25.1万円/kW程度におさまるだろうと言われており、
日本の太陽光情勢は優位なような気がしますが、世界と比較してみると大きな差があるのです。

世界と日本のコスト低減対応には温度差がある

太陽光発電システムの価格推移を見てみると、日本と世界には大きな違いがあります。
たとえば、欧州のシステム単価は、なんと日本の約1/2。

さらに発電コストで比較すると、日本は1kWhあたり21円(2016年)ですが、
イギリスは約15円、ドイツは約12円、アメリカは約10円となっています(1セント1.2円換算)。

こういった動向から経済産業省は太陽光発電コストの削減目標として
2020年までに14円/kWh、2030年には7円/kWhを掲げ、技術開発推進を計画。
(参考資料:資源エネルギー庁「コストダウンの加速化について(目指すべきコスト水準と入札制)」)

しかし、諸外国のコストはすでにこの目標値を下回っており、
世界と日本との間には大きな差があるのです。

つまり、「太陽光発電はコストが高い」という概念は、
世界の一部地域ではすでに過去となっており、日本とは温度差があるということです。

技術開発におけるコスト低減

太陽光発電の技術開発におけるコスト低減

こういった世界情勢を考慮して、経済産業省は再生可能エネルギーのコスト低減を示唆。
そのため、日本でも各分野でコスト低減に向けた技術開発が行われています。

NEDOの発電コスト低減に向けたプロジェクト

再生可能エネルギーのコスト低減の一翼を担っているのが、
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)。
日本のエネルギーや環境分野、産業技術の開発と普及を目指す、国立研究開発機関です。

ここでは、経済産業省が掲げる発電コスト目標を実現するため、
さまざまな取り組みが行われています。

例えば、現在主流となっているシリコン系太陽電池の開発と、その低コスト製造技術もそのひとつ。
シリコン系太陽電池の変換効率は14~20%程度が主流となっていますが、
それをさらに高効率化させたうえ、安く仕上げる方法を模索しています。

また、新しい技術にも目を向け、化合物系太陽電池の技術開発も行われています。
ペロブスカイト太陽電池の技術開発もその一端です。

ペロブスカイト太陽電池とは、「ペロブスカイト結晶構造」を有する化合物を使用した太陽電池を指し、
近年変換効率が上昇していることから将来的に従来品と並ぶ可能性があるといわれています。

従来品よりも材料費が安いことが特徴で、基板に塗るだけで作成が可能なことから、
発電コストを低減できる可能性があるといわれています。
(参考資料:NEDO「ペロブスカイト太陽電池の最新技術開発動向」)

また、塗るだけで良いというメリットから、パネルだけでなく
ウェアラブル端末や建物の壁面を利用するといった、応用力の高さも魅力的です。

パワーコンディショナーの技術開発も進む!

太陽光発電のコストとして計上されるのは、太陽光パネルだけではありません。
設備のひとつである、パワーコンディショナーもその一環といえ、さまざまな技術開発が進められています。

パワーコンディショナーとは、発電された直流電気を家庭などで使用できる交流電力に変換する機器のこと。
特に、メガソーラーの場合には発電コストを抑えるために高電圧化が図られており、
メガソーラー内部で流す電圧を1000Vから1500Vへと変えようという動きが見られます。

しかし、現状使用している機器すべてを1500Vに適用させようとすると、かなりのコストが掛かります。

また、日本の国土は外国と比べて平坦な土地が少なく、
近年は適地が減ってきていることからゴルフ場跡地などの起伏の激しいところに
メガソーラーを設置する例も増えています。
こういった環境に応じた設備開発も重要事項といえるでしょう。

こういった暗雲を切り拓いたのが、Sungrow Japan(サングロウ・ジャパン)。
1500Vで集中型のように使用できる、分散型パワーコンディショナーを開発しました。

従来の集中型パワコンは大型のため、起伏の激しい土地に搬入・設置するのは困難です。
分散型を複数使用する方が軽量で場所を取らないというメリットがありますが、
集中型に比べて接続できるストリングの数が少なく
また、回線数が多くなる為、コスト面から難しい方も少なくありません。

Sungrow Japanが開発したパワーコンディショナーは、複数台を一か所に集めて設置することが可能です。
そのため、集中型のように一か所でオペレーションすることができます。

一か所にまとめて設置することにより交流ケーブルの費用も削減できるため、
イニシャルコストの低減にもつながります。

作業員が広大な敷地を移動する必要がないため、
通常点検における運用保守費用はもちろん、万が一、パワーコンディショナーに異常が起きた場合にも
効率よく対応することが可能となるのです。
(参考資料:スマートジャパン「太陽光発電のコスト低減に決定打、DC1500Vで集中型のように使える分散型パワコン」)

こういった設備面での技術開発も進められており、今後が期待されます。

自家消費型太陽光発電も、コスト低減で手が届きやすくなる

自家消費型太陽光発電で電気代のコスト低減

コスト低減が注目される理由のひとつとして、固定価格が年々引き下げられていることも挙げられます。
導入年度によっては、売電で利益を上げるのが難しいことも考えられるでしょう。

しかし、先述したようなコスト低減が進められることにより
システム単価が下がれば、初期費用を抑えることが可能です。

今も電気代の高騰が続いており、FIT売電価格が下がっていることを考えれば、
「電気を購入するよりも自家消費した方が安い時代」もそう遠くありません。

また、自家消費の場合には、中小企業投資促進税制や中小企業経営強化税制などを利用して、
補助金を受けられる可能性もあります。
なにより、電気代高騰のあおりを受けないことがメリットといえるでしょう。

太陽光発電の今後に期待!

世界と日本の情勢にはいまだ開きがありますが、
現在も各機関がさまざまな技術開発に取り組んでおり、今後はコスト低減の実現へ期待が高まります。

自家消費型の場合、補助金によるコスト低減も図ることが可能ですので、
投資分野以外にも着目してみてください。

※記載内容は掲載当時のものであり、変更されている場合がございます。

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※中小企業投資促進税制・中小企業経営強化税制の適用には条件があります。