メガソーラー(大規模太陽光発電)とは?メリットや費用などを解説

  • 最終更新日:2019年12月7日

メガソーラー(大規模太陽光発電)についてご存知でしょうか?

この記事では、メガソーラーの正しい意味や住宅用太陽光発電などとの違い、
メリット・デメリット、設置費用の相場や予想される売電収入などについて解説していきます。

メガソーラー(大規模太陽光発電)とは?

メガソーラー(大規模太陽光発電)とは?

はじめに、メガソーラー(大規模太陽光発電)とはどういうものかについて解説していきます。

メガソーラー=1,000kW(=1MW:メガワット)以上の太陽光発電システム

メガソーラーとは、1,000kW(=1MW)以上の出力を持つ太陽光発電システムです。
設置される場所は、遊休地・埋立地・大規模な工場の屋根などで、
住宅の屋根に設置する住宅用太陽光発電と比べて、非常に大きい点が特徴です。

そのため、設置する太陽光パネルの枚数がとても多く、容量1,000kWのメガソーラーの場合、
245Wの太陽光パネルで約4,000枚設置する必要があります。

2ヘクタール(2万平方メートル)以上の面積が必要

1,000kW以上の大規模な太陽光発電であるメガソーラーを設置するためには、
当然ですが広大な土地が必要となります。

メガソーラーの設置に必要な土地面積は最低2ヘクタール(2万平方メートル)で、
設置する容量によってはさらに広大な土地が必要です。

2ヘクタールといっても馴染みが薄いと思いますので、出来るだけわかりやすい例でご紹介すると、

  • 甲子園球場(3.85ヘクタール)のおよそ半分
  • テニスコート(0.026ヘクタール)の約76面分
  • サッカーコート(約0.7ヘクタール)の2.8倍

となります。

メガソーラーは企業が事業として行うもの

このように、メガソーラーを設置するためには広大な土地と大量の太陽光パネルの設置が必要です。

そのため、住宅の屋根に設置する住宅用太陽光発電や、
投資目的で設置される10~100kWほどの産業用太陽光発電のように、
個人で設置するのはほぼ不可能で、主に企業が事業として行うケースが多くなります。

メガソーラーのメリット

メガソーラーのメリット

ここからは、メガソーラーのメリットについて解説していきます。

20年間安定した売電収入を得ることができる

メガソーラーを設置する一番のメリットは、売電収入を得られるという点です。

メガソーラーは、国が定めた1kWhあたりの売電単価で
20年間(住宅用太陽光発電は10年間)の売電が保証される
「固定価格買取制度(FIT)」により、売電収入を得ることができます。

実際に、メガソーラーを設置してどのくらい売電収入があるのかについては、
本記事の後半でご紹介いたします。

CO2の排出が少ないクリーンなエネルギー

太陽光発電は、火力発電と比較してCO2の排出が少ないため、パリ協定などをきっかけに国が進めるCO2削減目標に貢献できたり、
企業のイメージアップにつながったりするメリットも考えられます。

国からの融資や優遇税制を受けられる

クリーンで再生可能エネルギーな太陽光を使用するメガソーラーを
自家消費型太陽光発電として設置する場合、日本政策金融公庫から
「環境・エネルギー対策資金」という返済期間20年の特別金利による融資を受けられる場合があります。

また、自家消費型太陽光発電の場合には、
「中小企業経営強化税制」や「中小企業投資促進税制」といった制度により、
100%の即時償却や30%の特別償却などの優遇税制を適用できます。

※中小企業投資促進税制・中小企業経営強化税制の適用には条件があります。

「中小企業経営強化税制」や「中小企業投資促進税制」について、
詳しくは以下の記事をご覧ください。

[2019年版] 100%即時償却も!太陽光発電でも中小企業経営強化税制で節税を

[2019年版] 2年延長!中小企業投資促進税制は2020年度末まで利用できる

管理などにかかる人員コストは少なくて済む

上記でもご紹介しましたが、メガソーラーで使用する太陽光パネルは
シンプルな構造で故障が少ないため、発電所を管理する人員も少数で済みます。
そういった点でも、火力発電所などと比べて人員コストは安く抑えることができるでしょう。

僻地などの安い土地を有効活用できる

メガソーラーは、2ヘクタールという広大な土地を必要とするので、
都市に近い場所ではなかなか広大な土地を確保するのは大変です。

しかし、メガソーラーは設置してしまえばあまり管理も必要ありませんので、
交通の便が悪い僻地の土地に設置しても問題ありません。

そのため、田舎の方で広い土地が余っている場合はそこを有効活用したり、
安い土地を買ってメガソーラーを建設したりするといったことも可能になります。

1kWあたりの設置費用単価は意外と安い

メガソーラーの1kWあたりの設置費用は意外と安く、
2018年の時点で「20~27万円程度/kW」前後が相場となっています。

なお、その他の再生可能エネルギーと比べてみると、

  • 風力発電(陸上):35万円程度/kW
  • バイオマス発電:45~100万円程度/kW
  • 水力発電:127~300万円程度/kW
  • 地熱発電:88~170万円程度/kW

(参照:経済産業省 調達価格等算定委員会「平成31年度以降の調達価格等に関する意見」(PDF)

となっており、その他の再生可能エネルギーを設置するよりも、
メガソーラーのほうが低コストで設置できることがわかります。

メガソーラーのデメリット

メガソーラーのデメリット

続いて、メガソーラーのデメリットについて解説します。

除草作業などでメンテナンス費用がかかる

メガソーラー(大規模太陽光発電)は、先程もご紹介したとおり、
2ヘクタール以上という広大な土地に太陽光パネルを設置します。

ほとんどの場合、メガソーラーは地面に架台を設置してその上に太陽光パネルを搭載する
「野立て」方式で設置されますが、この野立て方式は雑草などの成長によって影がかかり、
発電量が低下してしまうリスクがあります。

こうしたことから、定期的な雑草の処理などに、メンテナンス費用がかかります。
また、雑草を生えなくするために地面全体にコンクリートを流して固めてしまう方法もありますが、
通常よりも初期費用が高くなってしまいます。

その他の雑草対策としては、「防草シートを利用する」や
「除草剤を適切に使用する」といった方法があります。

高圧連系の契約でコストがかかる

1,000kW以上のメガソーラーは、管轄の電力会社と高圧連系の契約を結ぶ必要があります。

高圧連系は、50kW未満の低圧連系に比べて、以下の義務およびコストが発生します。

  • キュービクルの設置:100万円以上
  • 電気主任技術者の選任・委任:年間50万円以上の報酬
  • 電力会社との接続検討:検討費用21万円
  • 保安規定の作成・届出:作成を外注した場合は費用発生

※上記価格は目安です。参照:太陽光発電アドバイザー

なお、キュービクルとは、高圧連系を設置した場合の
6,600Vの超高圧電流が流れる電力網に接続するための変電設備で、
高圧連系を契約する場合は必要な設備です。

台風などで太陽光パネルに被害が出ることも

台風などの災害で、太陽光パネルが飛ばされたり、
架台が歪んでしまうなどの被害が出てしまったりする場合があります。

こうした災害による被害を防ぐためは、あらかじめ台風などに備えて架台を強化するだけでなく、
被害が出た場合に備えて「動産総合保険」に入っておく必要があります。

また、太陽光パネルの異常を遠隔地からでも迅速に把握するために、
カメラなどを設置しておくと尚良いでしょう。大規模なメガソーラーの場合、
数日発電が行えないだけで多額の損失になってしまいますので、
必要なコストと考えて、できる手は打っておくことをオススメします。

出力制御(出力抑制)の対象になる可能性も

出力制御(出力抑制)とは、電気の需要と供給のバランスを保つため、
電力会社が一時的に電気の買い取りをストップすることを指します。

大規模な発電能力を持つメガソーラーの場合、50kW未満の産業用太陽光発電や、
10kW未満の住宅用太陽光発電に比べて、出力抑制を受けやすくなるというデメリットが存在します。

実際に2018年10月、九州電力によって離島を除いて国内初となる
出力制御(出力抑制)が、計4回にわたって行われました。
メガソーラーへの影響はいずれも軽微だったと言われており参照
冷静に動向を見るべきだという声もあります。

設置地域への消費増加などの恩恵はない

火力発電所などの場合、その地域で働く人が増えるため、地域経済の活性化に貢献できます。
しかし、管理のための人員がほとんど必要ない太陽光発電の場合、
そういった地域への経済的な恩恵はほとんど無いと言えます。

それどころか、景観の良い観光地などにメガソーラーを設置しようとすると、
地域住民からの反対にあい計画を断念せざるを得なくなる場合もあります。
そのため、設置地域の選別と地域住民への説明は丁寧に行ったほうが良いでしょう。

メガソーラーの設置費用の相場

ここでは、メガソーラーの設置費用の相場をご紹介します。

1,000kWのメガソーラーの設置費用は2億円以上

1,000kWのメガソーラーの設置費用(初期費用)ですが、
kWあたりの平均単価が「20~27万円」程度だと考えると、
(参照:前述の経済産業省 調達価格等算定委員会 資料(PDF)

  • 200,000円×1,000kW=200,000,000円
  • 270,000円×1,000kW=270,000,000円

となり、「2億~2億7000万円」程度が2018年時点での相場だと考えられます。

ただし、設置するメガソーラーの容量や、契約する設置業者、
設置条件などによっても価格は異なります。

メンテナンス費用は設置費用の0.3~0.7%(年間)

年間にかかるメンテナンス費用は、設置費用の0.3~0.7%程度と言われています。
もちろんメガソーラーの場合は規模によってそのメンテナンス内容も変わってきますが、
仮に上記の数値で考えてみると、1,000kWのメガソーラーの場合ですと、

  • 270,000,000円×0.003=810,000円
  • 270,000,000円×0.007=1,890,000円

となり、年間およそ「810,000~1,890,000円」のメンテンナス費用が毎年かかると想定されます。

メガソーラーで予想される売電収入

メガソーラーで予想される売電収入

ここでは、1,000kWのメガソーラーを設置した場合の売電収入を予想します。

計算方法としては、まず1,000kWのメガソーラーの年間発電量を約100万kWhと見込みます。
(※システム1kWあたりの年間発電量を、太陽光発電協会JPEAが公表する年間予想発電量の目安となる1,000kWhとして)

注意したいのが、メガソーラーで発電した電気を売りたい場合には、
売電単価は「入札制」になってしまうことです。ここでは予想ということで、
太陽光第4回入札の最低売電単価であった「10.50円」を仮定したものを掛けてみます。
(参照:低炭素促進機構)

その結果、

  • 年間の売電収入:10,500,000円(税別)=1,000,000kWh×10.50円
  • 20年間の売電収入:210,000,000円(税別)=1,000,000kWh×10.50円×20年

となり、20年間でおよそ「2億1000万円(税別)」程度の
売電収入が見込めると考えられます。(全量売電の場合)

なお、上記の売電収入はあくまでも目安です。
設置するシステム容量や設置環境、設置した年度などさまざまな条件で売電収入は変化します。

まとめ

メガソーラーについて解説してみましたが、いかがでしたでしょうか。

個人の方や、中小企業に勤める人にとってはあまり縁のない話かもしれませんが、
大企業は、こうした大規模な太陽光発電を導入することで、収益性を確保したり、
自社の再エネ比率を高めるなど、事業的な戦略のもと取り組んでいます。

中小企業にとっては、自家消費型太陽光発電をつけることが、より現実的でしょう。
自家消費型太陽光発電については、こちらをご覧ください。

自家消費型 太陽光発電とは? 費用やメリットを解説

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