【2019年最新】太陽光発電の売電・買取価格はいくら?2020年でFIT終了?!

  • 最終更新日:2019年10月9日

2019年度の売電価格がいくらかご存知ですか?

この記事では、10kW以上の「産業用太陽光発電」と、
10kW未満の「住宅用太陽光発電」それぞれの売電価格をご紹介します。

また、2019年以前からの売電価格の推移や、2020年以降の予想、
売電価格が決定する仕組みなどについてご紹介していきます。

目次 [閉じる]

そもそも「売電」ってなに?

そもそも「売電」ってなに?

売電とは、太陽光発電システムでつくった電気を、固定価格買取制度(FIT)という制度によって
定められた「売電価格(売電単価)」により、電力会社に買い取ってもらう制度のことを指します。

売電には「余剰売電」と「全量売電」の2種類が存在します。

余剰売電

余剰売電とは、太陽光発電でつくった電気を自宅や自社ビル・工場などで消費する電力にあて、
使いきれずに余った電気だけを売電に回す方式です。

全量売電

全量売電とは、太陽光発電システムでつくった電気を、すべて売電する方式です。
全量売電は、10kW以上の産業用太陽光発電でなければ選択することができません。
(10kW未満の住宅用太陽光発電では選択不可)

固定価格での買取期間は10年と20年がある

固定価格買取制度によって定められた価格により買取期間は、
太陽光発電のシステム容量によって10年と20年に分かれます。

10kW未満(住宅用太陽光発電):固定買取期間は10年間

10kW未満の住宅用太陽光発電システムの場合、固定買取期間は10年間です。

10kW以上(産業用太陽光発電):固定買取期間は20年間

10kW以上の産業用太陽光発電システムの場合、固定買取期間は20年間です。
住宅用太陽光発電よりも10年間長いので、太陽光発電投資を行う場合は
安定した収益に繋げることができます。

2019年度の売電価格は14円/kWh(税別)

2019年度の売電価格は14円/kWh(税別)

2019年度の産業用太陽光発電(容量10kW以上のシステム)の売電価格は、「14円/kWh(税別)」です。
2018年度から比べると、1kWhあたり4円値下がりしたことになります。

また、2019年度の住宅用太陽光発電(容量10kW未満のシステム)の売電価格は、
出力抑制なしの場合「24円/kWh(税別)」、出力抑制ありの場合「26円/kWh(税別)」です。
2018年度から比べると、1kWhあたりそれぞれ2円値下がりしたことになります。

この売電価格は、「固定価格買取制度(FIT)」によって、毎年度国が決定しています。
「固定価格買取制度(FIT)」は、太陽光発電システムなどの再生可能エネルギーでつくった電力を、
国が定めた価格で一定期間買い取りを行う制度で、
太陽光発電など再エネの普及のためにつくられました。

売電価格のこれまで(~2019年)の推移

さて、10kW以上の産業用太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)による売電がはじまった2012年度から、
2019年度までの売電価格の推移について見ていきましょう。

産業用太陽光発電(10kW以上)の売電価格の推移

2012年度 40円/kWh(税別)
2013年度 36円/kWh(税別)
2014年度 32円/kWh(税別)
2015年度 29円/kWh(税別)(6/30まで)
2015年度 27円/kWh(税別)(7/1以降)
2016年度 24円/kWh(税別)
2017年度 21円/kWh(税別)
2018年度 18円/kWh(税別)
2019年度 14円/kWh(税別)

※10kW以上2,000kW未満の場合

上記のように、売電価格は2012年度の「40円/kWh(税別)」から年々さがっています。
2012年度と2019年度を比べると、実に「26円/kWh」も値下がりしていることになります。

なお、参考までに容量10kW未満の住宅用太陽光発電の売電価格も確認しておきましょう。
ちなみに、住宅用太陽光発電の売電がスタートしたのは産業用太陽光発電よりも先で、
2009年度からとなっています。

住宅用太陽光発電(10kW未満)の売電価格の推移

2009年度 48円/kWh(税別)
2010年度 48円/kWh(税別)
2011年度 42円/kWh(税別)
2012年度 42円/kWh(税別)
2013年度 38円/kWh(税別)
2014年度 37円/kWh(税別)
2015年度 33円/kWh(税別)
2016年度 31円/kWh(税別)
2017年度 28円/kWh(税別)
2018年度 26円/kWh(税別)
2019年度 24円/kWh(税別)

※住宅用、出力抑制なしの場合

システム容量が10kW未満の住宅用太陽光発電の売電価格も、
産業用と同じく下がり続けているのがお分かり頂けるかと思います。

太陽光発電の売電価格が下がり続けている背景には、一体何があるのでしょうか?
次の項目では、売電価格が下がり続ける理由についてご紹介していきます。

売電価格が下がり続けているのはどうして?

売電価格が下がり続けているのはどうして?

日々の暮らしのなかで、電気代値上げのニュースや、毎月の電気代の請求書を見るたびに
「電気代が値上げされている」ことを実感する人も多いのではないでしょうか?

そのようななか、太陽光発電の売電価格が下がり続けています。
ここでは、その理由や背景について解説していきます。

太陽光発電の設備費用の低下

太陽光発電の売電価格が下がり続けている理由として、
太陽光発電の設置費用が低下していることが挙げられます。

これは、固定価格買取制度(FIT)によって太陽光発電の普及が進んだことで、
生産コストが下がったことが要因としてあります。

そして、太陽光発電の売電価格を決定するのは、国の「調達価格等算定委員会」という組織です。

この委員会が、現在の設備費用の相場をもとに、
「売電価格がいくらなら太陽光発電の設置者に利益がでる」ということを考えて売電価格を決定しています。

従って、設備費用が低下すれば、それだけ売電価格は低くなるというわけです。

太陽光発電が十分に普及した(FITの役目が終了する)

太陽光発電の売電価格が下がり続けているもう一つの理由に、太陽光発電が十分に普及して、
固定価格買取制度(FIT)の本来の役目を果たしつつあることが挙げられます。

固定価格買取制度(FIT)の本来の役目とは、簡単に言うと
「再生可能エネルギーを普及させる」というものです。

2018年11月に調査会社の富士経済が発表した調査結果によると、
日本における太陽光発電の普及率(太陽光発電導入数)は、
2018年時点で6.0%(322万戸)となっており、2030年度には普及率9.7%(520万戸)となることが予想されています。

こうした実績を踏まえて、国は固定価格買取制度(FIT)の役目は順調に果たしていると考え、
徐々に売電価格を下げていき、最終的には廃止にするのではないかと言われています。

「なにも廃止にしなくても、そのまま残したら良いんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、固定価格買取制度(FIT)にはじつは大きな問題点がいくつかあるのです。
次の項目では、FITの問題点について触れていきます。

固定価格買取制度(FIT)の問題点

固定価格買取制度(FIT)の問題点

上の項目で、固定価格買取制度(FIT)は太陽光発電システムなどの
再生可能エネルギーを普及するのに重要な役目を果たしていると書きました。

ここでは、そんな固定価格買取制度(FIT)の問題点について触れていきます。

「再エネ賦課金」による国民への負担

固定価格買取制度(FIT)には、売電価格を決めて再生可能エネルギーによってつくった電気を
買い取ることによって、一般家庭も含めた再エネの発電事業者を増やそうという目的があります。

この制度により、太陽光発電を設置した人は、固定価格で10年あるいは20年のあいだ売電を行えるため、
売電収入を得られるというメリットがあります。

しかし、じつはこの売電価格というのは、国民一人ひとりに
「再生可能エネルギー賦課金(再エネ賦課金)」という形で、毎月の電気代に加算されているのです。

そのため、太陽光発電を設置しない人にとっては、メリットがないばかりか、
固定価格買取制度(FIT)の原資を負担しているという事態に陥っているのです。

こういった固定価格買取制度(FIT)の問題点に対する対策として、
政府は2017年4月に「改正FIT法」を施行しました。

改正FIT法の変更ポイント

改正FIT法で変更となった主な内容、以下の5つです。

  • ① 新認定制度(事業計画認定)の創設
  • ② 未稼働の太陽光発電の排除・予防
  • ③ 2MW以上の太陽光発電に入札制度を導入
  • ④ 風力・地熱発電の導入加速を強化
  • ⑤ 省エネ努力などによる減免制度の見直し

これだけでは分からないと思うので、1つずつ説明していきます。

① 新認定制度(事業計画認定)の創設

まずは新認定制度(事業計画認定)の創設です。
この変更点は、これまでは固定価格買取制度(FIT)を利用するためには「設備認定」の提出が必要でしたが、
これが新たに「事業計画認定」に変更になるというものです。

この事業計画の提出は、旧FIT法で認可を受けていた太陽光発電事業者の方も対象となります。
また、事業計画認定への変更にともない、認定取得における認定情報の変更手続きも変更になっています。

なお、改正FITが施行されている現在では、上記の事業計画認定を受けた日付で売電価格が決定されます。
つまり、2019年度の売電価格「14円/kWh(税別)」で契約を行いたい場合は、
2019年の年度末までに事業計画認定を受ける必要があります。

② 未稼働の太陽光発電の排除・予防

未稼働の太陽光発電の排除・予防とは、事業計画認定を受けてから一定の期間内に発電を開始しない場合、
「売電期間の短縮(10kW以上)」や「認定の失効(10kW未満)」などの
ペナルティが課せられることを意味しています。

運転開始期限は太陽光発電のシステム容量によって異なっており、
10kW以上では認定から3年以内、10kW未満では認定から1年以内に発電を始めなくてはいけません。

このルールが導入された背景には、高い売電価格の頃に契約した事業者が、
一向に発電を行わないといった事例があったためです。

このルールを導入することで、そういった高い売電価格の権利だけを有している太陽光発電事業者の排除や、
新たにそういう事業者をつくりださない予防という目的があります。

③ 2MW以上の太陽光発電に入札制度を導入

改正FIT法により、2MW(2,000kW)以上の太陽光発電の売電価格は
入札制度によって決められることになりました。
入札制度は、売電価格を抑えることを目的としたもので、
1kWhあたりの最安価格を提示した電気事業者から順番に落札されていく仕組みです。

なお、政府は2019年度から入札制度の対象を「500kW以上」に拡大すると発表しています。

④ 風力・地熱発電の導入加速を強化

風力発電や地熱発電、水力発電など、事業の検討から運転開始までの期間が長い再生可能エネルギーについて、
あらかじめ複数年にわたるFITの売電価格を定めたり、
審査期間を短縮したりすることで、導入を促すことを目的としています。

⑤ 省エネ努力などによる減免制度の見直し

減免制度の見直しは、省エネ努力や国際競争力の維持や強化を行った事業者が
より多くの減免を受けられるようにしたものです。

最終的な目的は再エネの発電コストのダウン

上記の中でも特に重要なのは、①~③の変更点です。
この改正FIT法が施行された目的を端的に言ってしまうと、
「再エネ(太陽光発電)の発電コストをダウンさせること」です。

2016年に資源エネルギー庁がまとめたデータによると、
日本とヨーロッパの太陽光発電のシステム費用を比べたとき、

  • 日本:28.9万円/kW(2016年時)
  • 欧州:15.5万円/kW(2014年時)

と、約2倍のコスト差があることがわかっています。

世界ではCO2を出さない太陽光発電をはじめとした
再生可能エネルギーを主力電源としていく動きが加速しています。
日本においても、エネルギー自給率の向上や、パリ協定で掲げた温室効果ガスの削減目標達成のために、
再生可能エネルギーを増やして主力電源化していきたいと考えています。

こうした背景から、改正FIT法によって「事業計画認定」の導入や「発電期限」の設定、
さらに「入札制度」によって、固定価格買取制度(FIT)で高くなっている再生可能エネルギー
(とりわけ太陽光発電)の発電コストを下げようという狙いがあるのです。

ここで気になるのは、2019年最新の太陽光発電システムの導入費用が
いくらなのか、ということではないでしょうか?

2019年最新の太陽光発電の導入費用相場・目安

産業用太陽光発電の導入費用ですが、土地代込みの場合で「11~27万円前後(税抜)/kW」、
土地購入なし(土地賃貸)の場合で「12~16万円前後(税抜)/kW」が、
2019年現在の実際に売買されている目安となっています。

資源エネルギー庁がまとめたデータでは、2016年時点での日本の導入コストが
「28.9万円/kW」となっていますので、それに比べるとだいぶコストダウンしたと言えます。

つまり、日本における太陽光発電の導入コストの相場は、
上記でご紹介してきた「改正FIT法」などの影響により、しっかりと下がってきているのです。

今後の売電価格の推移を予測

今後の売電価格の推移を予測

ここからは、今後の売電価格についての予測をご紹介していきたいと思います。

2020年で固定価格買取制度が終了?!

一部メディアの報道などによると、「2020年に産業用太陽光発電の固定価格買取制度が終了する」
といった情報が流れており、実際に経済産業省がこうした案(中間整理案)をまとめました。

この案で「固定価格買取制度(FIT)の廃止」となっているのは産業用太陽光発電のみで、
住宅用太陽光発電の固定価格買取制度は継続します。
誤解をして、不安に思っている人も多いようですので、内容を冷静に確認しておくことが大切です。

また、中間整理案に書かれている内容は、あくまでも「こうしたらどうですか?」という提案ですので、
まだ2020年に産業用太陽光発電のFIT制度が終了するかどうかは決定していません。

そういった状況を踏まえて考えると、
「2020年に産業太陽光発電のFIT制度が終了する見込みは高そうだが、まだ継続する可能性も残されている」
という認識でいるのが正しいでしょう。

もしもFIT制度が終了したらどうなる?

さて、2020年に産業用太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)が終了するにしろ続くにしろ、
「再エネ賦課金の問題解決」や「発電コストを下げる」という目的があるので、
どのみちFIT制度は終了するという道をたどると思われます。

問題なのは、「FIT制度が終了後の売電価格がどうなるのか?」という点だと思いますが、
最も濃厚とされているのが「入札制度」への移行です。

この記事は2019年8月の執筆になります。最新の情報は経済産業省等の発表をご確認ください。

入札制度についてはさきほどもご紹介しましたが、
1kWhあたりの最安価格を提示した電気事業者から順番に落札されていく仕組みです。

入札制度は、固定価格買取制度よりも電気を低コストで調達できるため、
「太陽光発電の発電コストを下げる」という目的に合っているのです。

気になる入札制度による売電価格ですが、過去に3回行われており、結果は以下の通りです。

第1回入札の結果

入札日時 2017年11月21日
募集容量 500MW(500,000kW)
供給価格上限額(売電価格の上限) 21.00円/kWh
最低落札価格(一番安い売電価格) 17.20円/kWh
最高落札価格(一番高い売電価格) 21.00円/kWh

第2回入札の結果

入札日時 2018年9月4日
募集容量 250MW(250,000kW)
供給価格上限額(売電価格の上限) 15.50円/kWh
落札結果 落札者なし

※ 第2回の入札は、供給価格上限額(売電価格の上限)が非公開で行われたため、誰もその条件を下回る価格で入札しなかったので、落札者なしとなった。

第3回入札の結果

入札日時 2018年12月18日
募集容量 196.96MW(196,960kW)
供給価格上限額(売電価格の上限) 15.50円/kWh
最低落札価格(一番安い売電価格) 14.25円/kWh
最高落札価格(一番高い売電価格) 15.45円/kWh

騒がれている「卒FIT(2019年問題)」とは?

上記の「FIT終了」と間違えやすい言葉に、「卒FIT(2019年問題)」があります。
ここでは、2019年問題と卒FITについて理解していきましょう。

卒FITとはFIT期間の終了

卒FITというのは固定価格買取制度(FIT)の「買取期間が終了すること」を指します。

どういうことかと言いますと、固定価格買取制度(FIT)には住宅用太陽光発電は「10年間」、
産業用太陽光発電は「20年間」という買取期間が設定されています。

卒FITというのは、この10年または20年の買取期間が終了するという意味で使われています。

なお、少し前まで「2019年問題」という言葉が取り沙汰され、
卒FIT(2019年問題)が「2019年だけに起こる問題」と思っている人もいるかもしれませんが、
そういった認識は誤りです。卒FITは2019年にスタートして、その後も毎年つづいていきます。

以下は、卒FITの今後のスケジュールになります。

住宅用太陽光発電の卒FITスケジュール

住宅用太陽光発電(固定価格買取期間10年)を設置している人が
卒FITをむかえるスケジュールは以下の通りです。

2009年設置 2019年に卒FIT(FIT満了)
2010年設置 2020年に卒FIT(FIT満了)
2011年設置 2021年に卒FIT(FIT満了)
2012年設置 2022年に卒FIT(FIT満了)
2013年設置 2023年に卒FIT(FIT満了)
2014年設置 2024年に卒FIT(FIT満了)
2015年設置 2025年に卒FIT(FIT満了)
2016年設置 2026年に卒FIT(FIT満了)
2017年設置 2027年に卒FIT(FIT満了)
2018年設置 2028年に卒FIT(FIT満了)
2019年設置 2029年に卒FIT(FIT満了)

産業用太陽光発電の卒FITスケジュール

産業用太陽光発電(固定価格買取期間20年)を設置している人が
卒FITをむかえるスケジュールは以下の通りです。

2012年設置 2032年に卒FIT(FIT満了)
2013年設置 2033年に卒FIT(FIT満了)
2014年設置 2034年に卒FIT(FIT満了)
2015年設置 2035年に卒FIT(FIT満了)
2016年設置 2036年に卒FIT(FIT満了)
2017年設置 2037年に卒FIT(FIT満了)
2018年設置 2038年に卒FIT(FIT満了)
2019年設置 2039年に卒FIT(FIT満了)

上記を見ると分かる通り、「2019年問題」というのは、
卒FIT(FIT満了)が最初に発生する年なので、「2019年問題」と呼ばれたに過ぎません。

なお、「2019年問題」で取り沙汰された内容は、
「卒FIT後の太陽光発電の使い道をどうするか(売電継続か自家消費か)」といったものでした。

ちなみに産業用太陽光発電の売電期間は20年間ですので、
卒FIT組が出始めるまでにはまだ10年以上あります。

卒FITの売電価格(2019年問題)はどうなる?

卒FIT後の売電価格ですが、現在さまざまな企業が卒FIT向けに電力買い取り事業をはじめています。
現在のところ、それら企業の買取価格の相場は「7~12円/kWh」程度となっています。

一部、特定の契約などを結んでいるなど条件を満たせば、
15円/kWhや22円/kWhで買い取る企業もあります。

固定価格買取制度の頃の売電価格に比べると随分下がってしまいますが、
自宅で使いきれなかった電気を販売する「余剰売電」であれば、
蓄電池などを導入しない限りは無駄になってしまいますので、
価格が安くても売電をしたほうがお得でしょう。

2019年度に産業用太陽光発電を設置すると売電収入はいくら?

ここからは、2019年度に産業用太陽光発電を設置した場合に得られる売電収入について、
実際の設置事例を参考にしながら見ていきましょう。

具体的な設置事例に基づいた売電収入予想

以下で紹介する売電収入例の計算式をご紹介します。

    • 年間の予想発電量の計算式は、システム容量1kW当たりの年間予想発電量×設置容量
    • 年間の予想売電収入の計算式は、予想発電量×2019年度の売電価格(14円)
    • トータル売電収入は予想売電収入×産業用太陽光発電の売電期間(20年)

※システム容量1kW当たりの年間予想発電量は、「一般社団法人 太陽光発電協会」の「年間予想発電量の算出(PDF)」を元にしています。地域による日照差等が考慮されています。 ※「売電収入」には、維持管理費等の支出は含まれておりません、参考値としてご覧ください。

北海道勇払郡に設置した場合の売電収入例

設置エリア 北海道エリア
設置形式 地上型(野立て)
パネルメーカー Qセルズ
設置容量 29.5kW
予想発電量 30,886kWh/年間
(計算式:1,047kWh×29.5kW=30,886kWh)
予想売電収入 432,404円/年間
(計算式:30,886kWh×売電価格14円=432,404円)
トータル売電収入 8,648,080円/20年間
(計算式:432,404円×20年間=8,648,080円)

北海道伊達市に設置した場合の売電収入例

設置エリア 北海道エリア
設置形式 地上型(野立て)
パネルメーカー Qセルズ
設置容量 47.2kW
予想発電量 49,418kWh/年間
(計算式:1,047kWh×47.2kW=49,418kWh)
予想売電収入 691,852円(税別)/年間
(計算式:49,418kWh×売電価格14円=691,852円)
トータル売電収入 13,837,040円(税別)/20年間
(計算式:691,852円×20年間=13,837,040円)

奈良県磯城郡に設置した場合の売電収入例

設置エリア 関西エリア
設置形式 地上型(野立て)
パネルメーカー インリーソーラー
設置容量 13.26kW
予想発電量 14,095kWh/年間
(計算式:1,063kWh×13.26kW=14,095kWh)
予想売電収入 197,330円(税別)/年間
(計算式:14,095kWh×売電価格14円=197,330円)
トータル売電収入 3,946,600円(税別)/20年間
(計算式:197,330円×20年間=3,946,600円)

奈良県磯城郡に設置した場合の売電収入例

設置エリア 関西エリア
設置形式 屋根型
パネルメーカー カナディアンソーラー
設置容量 55.08kW
予想発電量 58,550kWh/年間
(計算式:1,063kWh×55.08kW=58,550kWh)
予想売電収入 819,700円(税別)/年間
(計算式:58,550kWh×売電価格14円=819,700円)
トータル売電収入 16,394,000円(税別)/20年間
(計算式:819,700円×20年間=16,394,000円)

京都府船井郡に設置した場合の売電収入例

設置エリア 関西エリア
設置形式 地上型(野立て)
パネルメーカー トリナソーラー
設置容量 81.62kW
予想発電量 80,885kWh/年間
(計算式:991kWh×81.62kW=80,885kWh)
予想売電収入 1,132,390円(税別)/年間
(計算式:80,885kWh×売電価格14円=1,132,390円)
トータル売電収入 22,647,800円(税別)/20年間
(計算式:1,132,390円×20年間=22,647,800円)

岡山県津山市に設置した場合の売電収入例

設置エリア 中国エリア
設置形式 地上型(野立て)
パネルメーカー インリーソーラー
設置容量 55.08kW
予想発電量 59,596kWh/年間
(計算式:1,082kWh×55.08kW=59,596kWh)
予想売電収入 834,344円(税別)/年間
(計算式:59,596kWh×売電価格14円=834,344円)
トータル売電収入 16,686,880円(税別)/20年間
(計算式:834,344円×20年間=16,686,880円)

時代の流れは「売電」よりも「自家消費」が主流

これまでの説明で、国は固定価格買取制度(FIT)による売電を終わらせて、
できるだけ早い段階で入札制度など、できるだけ発電コストがかからない方向へ
シフトしようとしていることが分かりました。

こうした状況の中で、今もっとも注目を集めているのが「自家消費型太陽光発電」です。

「自家消費型太陽光発電」とは?

「自家消費型太陽光発電」とは、10kW以上の産業用太陽光発電を自社工場や事業所の屋根などに設置し、
社内で消費する電力を太陽光発電でつくった電気でまかなう形態のことを指します。

すごく簡単に言ってしまうと、「会社で住宅用太陽光発電と同じような使い方をする」ということです。

「自家消費型太陽光発電」が注目されている理由

「自家消費型太陽光発電」が注目されている理由には、
「売電価格より電気代のほうが高い」という状況があります。

2019年の売電価格と電気代の比較

  • 売電価格:14円/kWh
  • 電気代: 以下の表をご参照ください。
電力会社名 夏季の電気代(税込) その他の季節の電気代(税込)
東京電力
※「低圧電力プラン」の場合
17円06銭/kWh(2019年10月分まで)
17円37銭/kWh(2019年11月分以降)
15円51銭(2019年10月分まで)
15円80銭(2019年11月分以降)
関西電力
※「低圧電力プラン」の場合
14円82銭/kWh 13円37銭/kWh
中部電力
※「低圧電力プラン」の場合
16円73銭/kWh 15円21銭/kWh

※夏季:毎年7月1日~9月30日/その他季:毎年10月1日~翌年6月30日
※売電価格は2019年度中に設置した場合の金額です。

上記のとおり、2019年現在においても、主に夏季の電気代において、
売電価格を上回るという状態が発生しています。

これはどういうことかというと、太陽光発電システムで作った電気を売った場合、
「1kWhの電気を14円で売っても、自社が電気を使う時には17円06銭で買い戻すことになる」
ということです。

つまり、売電を行うよりも、発電した電気をそのまま自家消費して
会社の光熱費を削減したほうがお得なケースが増えてきているのです。

「自家消費型太陽光発電」でも余剰売電が行える!

「自家消費型太陽光発電にしてしまうと売電が行えない」といったイメージを
お持ちの方もいるかもしれませんが、実は自家消費型太陽光発電にしても
余った電気を売る「余剰売電」は行なえます。

そのため、2019年度中に太陽光発電を設置すれば、光熱費を削減しつつ、
使いきれずに余った電気は1kWhあたり「14円(税別)」で販売できるため、
売電収入も得ることができるのです。

固定買取期間も「20年間」が適用される

上記のように「自家消費型太陽光発電」を設置して、光熱費を削減しつつ余剰売電を行う場合でも、
電力の固定買取期間は「20年間」が適用されます。

ちなみに余剰売電の場合、売電収入は自社の節電努力によって増やすこともできます。

ちなみに、自社ビルや自社工事に設置した太陽光発電でつくった電気を、
全て自社消費に回すことも可能です。そういった自家消費のことを「全量自家消費」と呼びます。

その他の自家消費型太陽光発電のメリット

「自家消費型太陽光発電」を自社工場や自社ビルなどに設置した場合、
上記以外にも以下のようなメリットが存在します。

企業の環境活動への取り組みに繋がる

CO2(二酸化炭素)を排出しない「自家消費型太陽光発電」は、
環境経営や脱炭素経営が叫ばれる現代においては、光熱費の削減や売電収入など経済的なメリット以上に、
企業価値を高めるメリットが期待できるかもしれません。

たとえば、最近話題となっているSDGsや、CSR(企業の社会的責任)、
RE100プロジェクト、ESG投資、SBT(Science-based Targets)、
様々な環境活動へ取り組むキッカケになるだけでなく、
温対法(地球温暖化対策の推進に関する法律)などの対策にも活用することができます。

また、「J-クレジット」や「グリーン電力証書」、「非化石証書」といった、
再生可能エネルギーでつくった電気に発生する「付加価値(環境価値)」を取引できる制度を利用して、
収入を得たり会社としてのビジネスネットワークを広げたりすることも可能です。

停電時でも会社で電気が使用可能

災害時などで会社への電力供給がストップしてしまった場合でも、
自家消費型太陽光発電を設置していれば電気を使用することができます。

そのため、業種によっては「停電によって仕事が止まる」といった事態を避けることができるので、
企業としての売上アップや仕事の効率化につながる可能性があります。

「自家消費型太陽光発電」の設置事例

ここでは、株式会社エコスタイルが実際に設置した
「自家消費型太陽光発電」の事例をご紹介していきます。

株式会社長野サンコー様

設置種別 自家消費型(全量自家消費)
設置容量 57.60kW
設置エリア 長野県/中部エリア
完工月 2019年2月

株式会社嶋治水産様

設置種別 自家消費型(全量自家消費)
設置容量 72.96kW
設置エリア 和歌山県/関西エリア
完工月 2019年2月

作道印刷株式会社様

設置種別 自家消費型(余剰売電)
設置容量 50kW
設置エリア 関西エリア/大阪府
完工月 2018年12月

日本ファスナー工業株式会社様

設置種別 自家消費型(全量自家消費)
設置容量 564kW
設置エリア 関西エリア/滋賀県
完工月 2018年12月

株式会社大宮電化様

設置種別 自家消費型(余剰売電)
設置容量 96kW/54kW
設置エリア 埼玉県/関東エリア
完工月 2018年12月

より詳しい導入事例につきましては、以下のページをご覧ください。

太陽でんき®(自家消費型 太陽光発電)導入事例

まとめ

2019年度の売電価格は、固定価格買取制度(FIT)によって

  • 産業用太陽光発電:14円/kWh(税別)
  • 住宅用太陽光発電(出力抑制なし):24円/kWh(税別)
  • 住宅用太陽光発電(出力抑制あり):26円/kWh(税別)

と定められています。

前年度と比べると、産業用は4円、住宅用はそれぞれ2円ずつの値下がりとなっています。

売電価格は毎年値下がりを続けている直接的な原因には「設備費用の価格低下」がありますが、
その背景には「太陽光発電の発電コストを下げる」という明確な目的があります。

CO2を削減しない再生可能エネルギーの1つである太陽光発電は、
太陽光パネルさえ設置することができれば、日本中どこにでも設置することができます。
そのため、エネルギーを海外輸入に頼っている日本にとっては、
「エネルギー自給率をアップさせる」といった目標を達成するのに好都合です。

また、パリ協定によって定められた温室効果ガス削減目標についても、
クリアするためには太陽光発電(再生可能エネルギー)の普及が欠かせません。
こういった理由から、国は「太陽光発電の発電コストを下げる」という目標のために、
2017年4月に改正FIT法を施行するなどの取り組みを行っています。

なお、経済産業省がまとめた中間整理案によると、
「2020年度に産業用太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)が終了・廃止」といった提案がされています。

まだ確定ではありませんが、もし本当にFIT制度が廃止された場合、
“産業用太陽光発電で固定価格による20年間の売電が行えるのは2019年度が最後”
となる可能性が浮上したということになります。

2019年度中に太陽光発電を設置して売電を行いたい場合、
太陽光発電業者との契約は2019年12月中までに行えば、
なにかトラブルが無い限りは間に合うと考えられます。

また、自社の光熱費を削減できる「自家消費型太陽光発電」と、
余った電気を販売する「余剰売電」を併用してよりお得に運用することも可能です。
興味がある方は、ぜひ「太陽でんき」までお問い合わせください。

【動画あり】自家消費型 太陽光発電とは? 費用やメリットを解説